【歯科医と考える】健康な歯を削る歯医者の意図について解説

健康な歯を削る歯医者の意図

「歯医者に行ったら虫歯でもない歯を削られた」という話を耳にすることがあります。

歯科医師からするとこのような話をきくと、「本当に理由もなく歯を削ることがあるのかな?」と疑問に思うことがあります。

もちろん、信用していないのではありません。

もしかしたら、患者さんにしっかりとした説明もせず、納得も同意も得ないままに処置をしたことによって、このような誤解を招いているのではないかと考えるのです。

では、なぜ虫歯でない歯を削る理由があるのでしょうか?

歯を削ってしまうと二度と元には戻らないことから、治療をする前に事前に知っておきましょう。

今回は健康な歯を削る理由についてご紹介いたします。

 

「健康な歯」とは?

「健康な歯」とは?
そもそも、「健康的な歯」とはどのような歯のことを指すのでしょうか?

健康な歯と言えば、まずは虫歯のない歯が思い浮かぶでしょう。

そのほか、虫歯の他に歯を失う原因に「歯周病」があげられます。

歯周病によって骨や歯ぐきが歯を支えきれなくなり歯が抜けてしまうことから、歯周病によるトラブルのない歯も「健康な歯」と言えます。

 

「健康な歯」を削られた!

「健康な歯」を削られた!
「歯医者で『虫歯』と言われたけれど、歯に穴も開いていないし、そもそも痛くない。本当は何ともない歯を削ったのでは?」と不信に思った経験がある方もいるのではないでしょうか。

虫歯と言えば、痛みが出たり歯に大きな穴があくイメージがありますが、実際のところ、歯の表面の小さな穴を通して内部で大きく進行しているケースもあります。そういった場合、痛みを感じないこともあります。

このような虫歯は目で確認できなくともレントゲンで黒く映ってくるため、歯科医は虫歯と判断し、治療を行います。

そして、実際に虫歯であることが大半ではありますが、治療前にレントゲンや口腔内カメラ、あるいは鏡などを用いて事前にしっかりとした説明をしなかった場合もあるでしょう。

そうすると「本当に虫歯だったんだろうか?小さな虫歯だったのに大きく削られたのでは?」という不信感を患者さんに与えてしまいかねないのです。

 

「健康な歯」を歯医者が削る意図

「健康な歯」を歯医者が削る意図
そもそも、歯を削るのは虫歯になった時だけと考える方も多いのではないでしょうか。

実際には次のような理由から健康な歯を削ることもあるのです。

意図①咬み合わせ調整のために削る

咬み合わせは非常にデリケートで、咬み合わせが悪いと歯だけでなく身体にもさまざまな不調をきたす可能性があることをご存じですか?

咬み合わせた時の力を分散させて歯への負担をコントロールしたり、バランスを整えるために歯を削って調整することがあります。

食物を嚙み潰したり歯ぎしりをすることで歯がすり減っていくこともありますが、すべての咬み合わせが自然と調整されることはありませんので、このような処置が必要になるのです。
咬み合わせ調整

意図②ブリッジ治療のために削る

歯を失った場合、ブリッジや入れ歯、インプラント治療の選択肢があげられます。

この中のブリッジ治療は、失った歯の両隣の歯を支えの歯にし、橋渡しのようにして失った歯を補う治療方法ですが、支えとなる両隣の歯にも被せ物をするために健康な歯であっても歯を大きく削る必要があります。

これはブリッジ治療の最大の欠点であると言えます。
ブリッジ

意図③入れ歯の保持のために削る

入れ歯を保持するために健康な歯を削ることもあります。

入れ歯は嚙んだ時に歯ぐきが沈み込みます。

部分入れ歯の場合、入れ歯の沈み込みを防ぐためにバネを掛ける歯に「レスト」と呼ばれるストッパーを引っかけるのですが、このレストを置く場所を形成するために意図的に歯を削ることがあります。

入れ歯が沈み込むと歯ぐきが傷つき、痛みが生じてしまうため、レストは大切な装置なのです。レストを置く場所は歯を大きく削るわけではなく、歯の咬む面のエナメル質を少し削る程度です。
デンチャー

意図④審美のために削る

見た目を良くする審美歯科においても歯を削るケースがあります。

セラミック治療の場合、陶材という性質上、衝撃によって破折しやすい傾向にあります。そのため厚みを持たせるために歯を削る量が少し多くなります。

また、ラミネートベニアは、主に歯の形や歯の色が気になる方におすすめする治療法ですが、前歯の表面を0.5mmほど削り、非常に薄いセラミックのシェルを接着することで見た目を改善します。

歯を削らないまま治療を行うと、逆に不自然な見た目になってしまうため、健康な歯であっても削らざるを得ないのです。
シェル

意図④歯を動かすスペースをつくるために削る

歯科矯正治療の場合、ガタガタとした歯をきれいに並べるための隙間(スペース)を確保する必要があります。

隙間をつくるための方法として、抜歯や歯列を拡げる方法もありますが、歯を削ることで隙間を調整する場合もあります。

このような場合、歯を削るといっても歯と歯の間のエナメル質を少し削る程度のため、痛みが出ることはありません。

 

まとめ

まとめ
当然のことながら理由もなく健康な歯を削ることはありえません。

上記に挙げられる理由であっても健康な歯をむやみに削るのはNGです。

歯科医師が歯を削る前に事前に患者さんに説明をするのは当然のことですが、もし患者さん自身が歯を削られることに疑問を持った場合は治療をする前に質問をし、理解、納得をしてから治療をするようにしましょう。

そして、いつまでも健康な歯を保つために定期的に健診を受けるようにしましょう!

 

歯医者の選び方に悩んでいる人は、こちらの記事【医師監修】りょうき歯科クリニック直伝!失敗しない歯医者の選び方もご一読ください!

【医師監修】りょうき歯科クリニック直伝!失敗しない歯医者の選び方

 

 

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りょうき歯科

東大阪市のりょうき歯科クリニックです。当院は地域に密着した歯科医院でありながら、インプラント専門医や歯周病認定医、矯正医、口腔外科医による専門性の高い治療を備えた多機能型歯科クリニックです。また、高齢者や障がいをお持ちの方に歯科診療を受診していただくための訪問歯科診療を実施。小さなお子さんから介護が必要な方まで、患者さんのお口の健康を生涯支えるパートナーとなるべく、さまざまな情報をブログで発信しています!

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